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夏子「はい、ここが204号室ですよ。
この部屋は昔、あるカップルが宿泊し、親に反対された恋を悲観して、じさ・・」
理子「あーー!!
もう、その先は言わなくていいから、ね?
案内、ありがとうございました、夏子さん!
でわ~!」
夏子「そうですか、ではごゆっくり・・」
お前のせいで、ごゆっくりなんてできねぇ・・
夏子「あ・・そういえば・・
この近くにある『雪女郎沼』には、もう行かれましたか?」
理子「は?ゆきじょうろ?」
ゆきじょろうだろ・・
じょうろって・・理子様・・
夏子「行かれてないのなら、よいのです。
あそこは本当に近づかない方がよろしいかと。」
理子「ゆきじょうろ、ね!
わかった、近づかないようにするよ!」
夏子「ゆきじょろう。」
夏子さんはふと窓の外を見ると一人ごとのようにこう呟く
夏子「今夜は吹雪きそうです。
こんな夜には・・・」
夏子さんは言いかけて、私たちの方に顔を向け、笑顔を見せた。
私はその笑顔にとてつもない寒気を感じた・・
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