第一章

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負けても、ハヤトは自分の事を知らないから、言いふらす事はないだろうと……。 海斗は答える代わりに、ハヤトを殴りつけた。 ……つもりだったが、ハヤトは上体を反らして、海斗の拳を避けた。 不意をついたつもりが、あっさりかわされた海斗は、焦って、二発目を殴ろうとした瞬間、顎に衝撃があった。 ハヤトが蹴り上げたのだ。 ハヤトは蹴り抜いた足を、戻すようにして、今度は踵で海斗の鼻を蹴った。 海斗の鼻から鼻血が飛び、海斗はうずくまった。 うずくまったと同時に、頭に回し蹴りをくらって、海斗の意識は遠くなっていた。
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