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なになになに
今度は何なの!?
恐る恐る、声が聞こえた方に足を進める。
「ん゛ー…」
また聞こえたうめき声、ガサッと草の擦れる音と、一番後ろに咲いている数本の向日葵が揺れたと同時に、私の視界に入ってきた物。
いや、“者 ”
「あれ、うごける」
太陽の光に反射して、キラキラと光る混じり気の無い金髪。 いや、金と言うより黄色の方がしっくりくる。
前髪は目が隠れるくらい長く、ボサボサだ。
その“者”は、草の上であぐらをかき、首を傾げながら手を開いたり閉じたり、太陽にかざしてみたりと奇妙な行動をする。
私の体は一瞬硬直し、思い出したように腹の底から言葉を吐き出した。
「……ぎゃあああああっ!!!
へ、変質者ァァァァッ!!!」
その“者”は、言葉を発しているから勿論人間。
性別は、男。
何故男だと分かるかって?
だって、素っ裸なんだものォォォ!
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