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「なんだこれ なんもみえない」
「ら、らっらっ裸族ゥゥゥ!?!?
ちょ、近づかないでェェ!」
いきなりフラフラ覚束ない足取りで立ち上がった、その男。
顔が見えないが、まぁなんとも素晴らしいスタイル…って、そんな事言ってる場合じゃなーい!!
け、警察に連絡ゥゥゥ
「おお、お巡りさんは1、1、7…」
慌てて家に戻り電話の受話器を耳に当て、117のボタンを押すも、聴こえてくるのは「只今の時刻…」と言う機械女の声。
間違えたァァと叫びながら受話器を叩きつけたら、
ガタンと、縁側から音がしてビクリと体が震えた。
「ぎゃああああ!!!」
本日二度目の絶叫。
素っ裸のスタイル抜群男が、こちらまでフラフラと歩きながら、思いっきり転けて額を縁側にぶつけた光景を見てしまったからだ。
思わず私の中の良心が疼いてしまい、風呂場から大きめのバスタオルを持ち出し、急いで縁側に戻って、その男の体になるべく見ないように巻きつける。
「大丈夫ですか!?」と、変質者相手に心配した声をかけてしまった。
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