第十一章『二つの人格』

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『アッハハハハ!!ほらぁ。ほらほらほらほらぁ!!!ボサボサしてると私に〝殺られる〟よ???ヒャハハハハハ!!』 奴は強敵だった。 三人がかりでも余裕を抜かしてくる。 奴の攻撃は三人に結構ヒットしてくる割には三人の攻撃はまともに当たっていない。 切断したとか爆発で吹っ飛ばしたとか燃やしたとか少しはあったが、全て奴は〝再生〟をしていた。 その素振りは、もう既に人間の成す技では無かった。 俺にとっては、コイツは今までで一番強い相手だ。 あの廃村での【切断の悪魔】こと【切裂鬣】との戦い以来だ。 コイツと奴は同等――いや、もしかしたらコイツの方が強いかもしれない。 まぁ、コイツと奴を比べるには少し無理があるが… 何故なら、コイツと奴は戦法が違い過ぎるからだ。 奴はピアノ線等を使った完全遠距離系だったが、コイツは自分の腕、爪、足、歯……いや牙、これらを使い格闘術のみで戦う完全近距離系なのだ。
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