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本能的に危機を察知したよしみは、洵の身を心配して振りかえる。 そこでよしみが見た光景。その光景が10年たった今でも忘れられずに、こうして夢にまで現われたのだろう。 洵の栗色の髪の毛が、まるで空に吸い込まれるようにわらわらと逆立っている。そして、眼だ。 何も見ていないようで、それでいて強烈な意思のある眼。
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