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「剣斗!あんたキスぐらいしてあげなさい!!」
と、明らかに母親の言葉ではないことを言ってきたのが俺の母親。
上杉 美智留だ。
この人は昔から俺には厳しく美帆には甘い。
そのせいで俺は毎日こんな感じで朝を迎える。
「母さん……それ実の母親の台詞じゃない…」
「えっ?あんた息子だったっけ?」
……………酷いや。
「じゃあ俺はどうやって産まれてきたんだよ……」
「コウノトリに運ばれて」
サラッと嘘をつくなバーロー!?
「そんな嘘誰も信じないよ……なぁ美帆?」
「お兄ちゃんって……コウノトリに運ばれてきたの……?じゃあキスしても大丈夫だね♪」
信じてらっしゃる!?しかも話が最初に戻ってる!?
バーローが約2名……そんなことより……
「美帆、早く食って学校に行かないと遅刻になるぞ!?」
今の時間は8時10分、家から学校まで10分、チャイムが鳴るのは25分とちょっとヤバイ。
「あっ!?ホントだ!お兄ちゃんがキスしようとか言うから……」
「言ったの俺じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
そしてそんな馬鹿らしい会話を終了させ、俺たちは学校に向かった。
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