1222人が本棚に入れています
本棚に追加
/362ページ
獣、人、蟲、龍、そして、魔物。
多種多用な生物達が、武力、魔法を使い、いくつもの争いを越え、いくつもの平和を手に入れた世界があった。
その世界に少年は存在し、お約束の様に平和に暮らしていた。
ーーーとある、村。
田舎の片隅の校舎、少年カレルは居た。
「あ~ぁ、暇だ。」
少年は授業をフケて暇を持て余し、あくびした。
風貌はどちらかと言えば、悪くない。全て普通と言えるだろうか。
そこへ、トンボの様な男がやってきて、彼に声をかけた。
「おい!カレル!早く戻って来やがれ!」
しかし、カレルは、
「や~だ~ね。つまんねぇから。」
といって昼寝に戻ろうとした。が、
「早くしないと、評定1だ。」
と言われて、
「ケッ!わぁったよ」と言ってトンボ男の所まで、近寄った。
「で、何なンだ?トール先生」
トールは知識ある蟲族の男である。このド田舎で、カレル達の教師をして5年になる。風貌は蟲と人を合わせ持った体で、背中に虫の羽の様な物も生えている。トールと呼ばれた蟲族の男は言った。
「授業に戻れ。校長、そろそろこの辺に来るぞ」
「マジかよ!ヤベェ!先生内緒にしといて!」言われて、カレルはそそくさと教室にむかった。トールも共に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!