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ハゲ部分に『新世界の髪となる』最強のおちょくりの言葉を贈られたハゲは、うんざりした様に黒金に言った。
「外村君、後は君だけだ。自己紹介しなさい」
いいのか、そいつにマイク握らせて。
調子に乗って歌い出すんじゃないのか。
静々と式台に来た黒金。
マイクに向い、淡々と言う。
『外村尚です。担当教科は数学と技術。スリーサイズは上から……』
「そんな赤裸々な告白はいらねぇ!!!!!」
息を吹き替えした久保が叫ぶ。
『俺のスリーサイズは全部琢郎マイナス10センチだ。因みに琢郎のスリーサイズは上から……』
「止めろオォォォォ!!!ソレ俺のプライベートッ!!」
久保の絶叫が谺する。
そこで外村はニヤリと笑い、
『受け持つクラスは2年1組。よろしくな』
最悪の言葉を吐き出した。
ああ。神様。
俺に退屈で安寧な一年を下さりはしなかったんですね。
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