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研究室の扉を開けると、そこには何時ものように実験をしているこなき先生の姿が見えた。邪魔をすると悪いので、少し離れた場所から終わるのを待つ。
(何の実験をしているんだろう?)
「うわ!また失敗しちゃったよ・・・」
「これで12回目ですね。」
「はあ、何がいけないんだろう?さっぱり分からない。」
(12回も失敗したらそりゃ嫌だよね。)
「ん、そこにいるのはかなみ君か?何でそこにいるんだ?こっちに来なさい。」
「あ、はい、今行きます。」
こなき先生のところに行く。1歩近づく度に心臓がドキドキする。
「今度は何の用事で来たんだ?また面倒な事件でも起こったのか?」
「いえ、違います。ただ暇だったから・・・」
「勝手に此処を君の暇潰し場所にしないでくれ。それに、特に用事がないなら帰ってくれないか。実験で忙しいのだから。」
「あ、あの」
「何だ?言いたい事があるならさっさと言ってくれ。」
「あ、はい、」
スゥー・・・
「私、先生のことが好きです!凄く好きです!」
「えっ!」
「先生が告白された・・・」
「言いたい事はそれだけです!それじゃまた!」
「あ、おい・・・・・・」
こなきと助手のつかさは、しばらくその場から動けなかった。
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