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大学西側、文学部キャンパス付近
「言っちゃった・・・とうとう、好きですって言っちゃった!」
かなみは一人、キャンパスの近くにあるベンチに座って周りも気にせずにキャアキャアと騒いでいた。
「あ、こんな所にいたのか。探したよ。」
「こ、こなき先生!私に何か!」
「いや、何かって言われても、さっきの返事を返さなくてはと思ってね。」
「えっ!さ、さっきのですか!べ、別にあれは私の一人言であって、へ、返事なんか返さなくてもいいんですよ?」
「いや、君に言われた後、少し呆然としていてね。すると後ろからつかさ君が『女性の告白にはちゃんと答えなきゃダメですよ。』と言われてね、それで君を探してたんだよ。」
「そ、それで、答えは?」
「・・・・・・実は、僕も知らない間に君のことを好きになっていたようだ。」
「えっ!本当に!」
「ああ、嘘はつかない。そして言わせて欲しいんだ。」
「な、何をですか?」
「もちろん、僕と付き合って欲しいってことだよ。ただ、僕は研究が忙しいからあまり会えないかも知れないけどいいかな?」
「はい!私も仕事が有りますが、なるべく一緒にいたいと思います!」
「じゃあ、誓いのキスをしようか。」
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