第三話~振動る(ゆれる)~

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南城家~リビング~ 「それでは奥さん、家宅捜索を始めてよろしいですね?」 「・・・はい・・・。」 こなきはあの後、かなみに頼んで南城家の家宅捜索をするようにお願いしたのだ。 「先生の頼みなら多少の無理でもなんとかしますよ。」 「頼む。」 「始めろ。くまなく探せ。必ずどこかにあるはずだ。」 「はい‼」 「お母さん、何で私のおうちに警察がいるの?何も私たち悪いことしてないよね。」 「大丈夫よ、ゆたか。すぐに帰ってくれるわよ。」 捜索が始められて10分 「かなみさん!見つけました!母親の寝室にありました!」 「そうか!よくやったぞ!」 「ねぇ、何があったのお母さん?・・・お母さん?」 「ゆたか、お母さんしばらく帰ってこれないから家のことよろしくね。」 「何で?本当に何があったの?」 「見たいか。そんな母親を見て心配する気持ちも分かる。吹っ切るためにも母親のしたことを知るのも一つの勉強だぞ。」 「うん。わかった。」 「よし見せてやる。こっちに持って来い」 「はい‼」 かなみに言われて部下に持って来させたのは、建築会社が使うような揺れを人工的に作る機械だった。 「決定的だな。」 「・・・私があのコギャルを殺しました。」 「なんで?嘘だよね、お母さん?」 「ううん、私が殺ったのよ。」 「どうして・・・何でなの?」 「ただ、あのコギャルがゆたかに悪影響を及ぼしかねないと思ったから・・・」 「そんな理由で殺したのか。なんて身勝手な奴なんだ。」 「さあ刑事さん、早く私を捕まえて連行してちょうだい。あの娘の悲しむ顔は長く見たくないから・・・」 「連行しろ。」 「はっ!」 「お母さん・・・早く戻ってきてね。」 「頑張るわ。」 こうして親子は離ればなれとなって、事件は終わりを迎えた。
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