最終章

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「あの二人、うまくいったかな?」 タクシーの後部座席に座り、翔子は少し開けた窓から、外に向かってタバコの煙を細く吹き出した。 「さぁ?」 後藤が翔子に視線を移した。 「ちーと別れて一年も経つってのに、あの二人、遅いのよ」 後藤はクスっと笑った。 「翔子、ちゃんと佐和子ちゃんに言った?隼輝達が別れたこと」 「あっ言うの忘れてたぁ」 二人は顔を見合わせて笑った。 「だって、あの二人なら大丈夫だと思ったんだもん。いつかきっとって」 「うん、そうだな」 「あたしが小細工しても無駄だっただろうし、それにあたしは自分のことで精一杯だったし」 後藤は翔子の頭を撫でた。 「それに……翔子だって辛かったもんな」 翔子は後藤の肩にもたれてかかった。 「あたしが大好きな二人だもん。きっとうまくいく。あたし達みたいに、ずっと」 後藤は翔子の手を優しく握った。
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