1月

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「ももももう許さねーからなぁ。」 完全に頭に血が上ったトナカイ。 目なんか真っ赤っか。 赤鼻のトナカイつうか赤目のトナカイ…。 …ちょっぴりホラー。 ポロン。 刹那、間抜けな擬音と共に崩れ落ちたその物体。 紛れもないトナカイの角。 空気が止まった。 人間もトナカイもお目目ビョーン。 誰もが唖然とする。 片方の角を無くしたトナカイ、その姿のなんと間抜けな事か…。 「お、お俺の角がぁぁぁぁ!?」 辺りにどよめきが広がる。 昔、何かの本で見たが、角と言うのは、トナカイで言う力の強さ、強者の証らしい。 勇者の剣が崩れ落ちた。 「貴様等ぁぁ!何してんだぁぁ!?」 怒涛の声が響き渡る。 モジャモジャのフクロウ。 「フクロウの親父ぃ…。俺の…俺の角がぁ…。」 半泣きの状態でフクロウに嘆き掛けるトナカイ。 そのトナカイに駆け寄るフクロウ。 トナカイに傷がないか調べると俺を睨み付けた。 「また、貴様か。このトナカイは、なぁ!由緒正しきルドルフの血を受け継ぐ者なんだぞ!?」 …? 全く事を理解していない俺でも分かる。 何やら重大な事をやらかしたらしい。 「お前等は、今から30分の休憩!トナカイ達も向こうに昼飯を用意したから食って来い!!貴様は、俺と一緒に来い。」
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