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「ひでぶ!」
ヤクザの放った飛び膝蹴りが見事、俺の顔面にクリーンヒットし、地面に敷かれた真っ白な絨毯に真っ赤な染みを作った。
「全く…手間かかけさせやがって…。」
熱い。
鼻が折れたんじゃねえか??
「そんな切羽詰まってるんならえぇバイト紹介してやるわ。」
それって…。
「マグロ漁船とかじゃ…。」
ヤクザは、ニタリと笑ってうずくまっている俺を見下ろした。
「安心せぇ。マグロ漁船よりは、まだ楽やで。」
俺は、安堵のため息を吐いた。
「まぁ一年は、シャバには、帰れへんけどな。」
俺は、再び逃げようとした。
だがヤクザに首根っこを捕まれてしまった。
「借金返したいんやろ?それともコンクリートで固められて大阪湾に沈められたいか?」
残像が出来るほど首を横に振った。
「やろ?大丈夫や。メルヘンたっぷりの仕事やて。」
極悪の顔で笑顔を向けられた。
俺どうなっちゃうんだろ?
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