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今日1日で理解したことは、何時もの一般常識は、ここにゃ通用しねえ。
認めたくねえが確かにここは、サンタの国のようだ。
奴隷として連れてこられたが日に三回の美味い飯と暖かい寝床、適度な労働付き。
手元にあるのは、真っ赤なツナギ、銘柄が不明だが質の良い煙草、そして一張羅のスーツ。
…これだけありゃ、どこだって暮らせる。
日本では、下っ端であるがヤクザの真似事をしていた。
当然、そんな奴に友達は、いねぇし、親からも縁をきった。
…俺は、存在しなかった。
誰か他人がいるから人の存在がある。
広い宇宙でジュピターが発見されるまでお前は、独りぼっちだった。
発見されて、初めて木星と命名されて存在が認められる。
…俺も同じ。
エミュやマルゴー、キュヴェに初めて名前を呼ばれて俺が存在した。
…それだけでここに来た価値がある。
やっぱ独りは、寂しい。
「さて、そろそろ飯食いにいくかいな。」
俺は、扉を開ける。
俺の存在を見つけてくれる者の所へ…。
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