1月

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今日1日で理解したことは、何時もの一般常識は、ここにゃ通用しねえ。 認めたくねえが確かにここは、サンタの国のようだ。 奴隷として連れてこられたが日に三回の美味い飯と暖かい寝床、適度な労働付き。 手元にあるのは、真っ赤なツナギ、銘柄が不明だが質の良い煙草、そして一張羅のスーツ。 …これだけありゃ、どこだって暮らせる。 日本では、下っ端であるがヤクザの真似事をしていた。 当然、そんな奴に友達は、いねぇし、親からも縁をきった。 …俺は、存在しなかった。 誰か他人がいるから人の存在がある。 広い宇宙でジュピターが発見されるまでお前は、独りぼっちだった。 発見されて、初めて木星と命名されて存在が認められる。 …俺も同じ。 エミュやマルゴー、キュヴェに初めて名前を呼ばれて俺が存在した。 …それだけでここに来た価値がある。 やっぱ独りは、寂しい。 「さて、そろそろ飯食いにいくかいな。」 俺は、扉を開ける。 俺の存在を見つけてくれる者の所へ…。
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