2月

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「あ、そうだ。髭のフクロウ、これ…。」 今朝、仕分けした手紙の中にフクロウ宛ての手紙があったのを思い出した。 「なんだよ?後、いい加減、髭は、止めろ。」 真っ黒に日焼けした手で俺から手紙を受け取り、ワイルドストロベリーのジャムが乗ったクラッカーをほうばる。 …お前ほど紅茶が似合わない男は、初めて見たわいな。 何だか泣けてくらぁ…。 「ぽぅ!!こりゃぁ、去年、オーストラリア担当になった時の男の子じゃねぇか!!あの夜、迷子のようだったみてぇだが母ちゃんと巡り会えたみてぇだな!あぁ、よかった!」 歓喜の雄叫びと共に急に立ち上がるフクロウ。 紅茶が少し零れて、チャイナが迷惑そうな顔をする。 …テカ、おめぇ、今、ぽぅって…マイケ……イヤ、何でもねえ。 「去年のクリスマスにその子にプレゼントを上げたの?」 カバーが興味深々といった感じで手紙を覗きみる。 「あぁ、こいつもちゃぁんと"良い子のリスト"に名前が乗っていたからな。」 手紙には、スペルが時々間違ったガタガタのアルファベットが並んでいた。 しかし…こりゃぁ…。 「この子、きっと、一生懸命書いたんでしょうね。何度も消した後がある。」 マルゴーもしみじみと手紙を見つめた。 「凄いですね、こんなに離れているのにフクロウさんに感謝の手紙を送るなんて…。」 「あぁ…全く…サンタ名利に尽きるぜ。」 エ、エミュまで…。 しかし、反論出来ない。 子供に幸せを与える。 その点では、フクロウは、外見は、ともかく立派な一流のサンタなんだろう。
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