2月

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「なんで俺が…。」 チャイナは、渋々といった感じだったが慣れた手付きでブラッシングをし始めた。 …こいつ、ムカつくんだけど滅茶苦茶器用なんだな。 天才肌…って奴だろう。 当たりを見渡すとそれぞれ散らばって、トナカイ達にブラッシングし始めている。 俺、独り、ポツン。 小学生の頃を思い出した。 はい!今から二人組を作って…あれ?シコン君、1人?じゃぁ、先生と…ああぁああああああああああああああぁあああああああああぁ!?? …よそう、古傷が開いてショック死する。 俺が独り悶絶していると視界の隅っこにフリーのトナカイを発見。 このチャンスを逃すことなく、柵の傍らにいるトナカイに話し掛ける。 「あのぉ…ちょっとお時間頂けますぅ?ちょっとお写真撮るだけで2、3万…。」 「…!?」 柵の隅っこにいたトナカイは、怯えた瞳で此方を伺う。 …なんていうか…お前、絶対、虐められっ子だろ!? 全体的に垂れ下がった顔をしていて、全身からブルーの負のオーラを放っている。
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