品格レストラン

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しばらく食事をしているとビリッとした刺激が舌に広がる 女は口を押さえ俯いた 「なにっ…」 「お前…不合格だからワインに細工して痺れ薬を忍ばせたんだよ」 見下したように口端を吊り上げ、先ほどキャンドルサービスをした青年が入ってきた 「品性、知性、口の利き方、食事の仕方…ありとあらゆる項目でお前は不合格だ」 冷めた笑みでそういうと飲みかけのワインを顔目がけてぶちまける 「こんな…私は客よ!こんなこと許されないわ!」 「お前は客じゃない。あくまでも審査対象だ」 「審査…対象…」 「このレストランは品格レストラン。依頼人の頼みで対象の品格を測る。お前はお前の婚約者からためされてたんだ」 女はギリギリと悔しげに唇を噛んだ 青年はベストとエプロンを脱ぎ黒髪の男と長身の男に渡した 奥に控えていたらしき茶髪の青年が銀盆になにかを乗せてきた。手に取り女に向ける 拳銃であった 「ひっ…なんで…何の権限があってこんな…っ!」 「もう一つの依頼があんだよ。あんたの双子の妹からだ。万が一全て不合格の場合は…死あるのみ…ってね。だから悪く思わないでよね?」 茶髪の青年がやはり子犬のような人懐っこい笑みを向ける 「それと…この方は今の皇帝の孫だから。権限はあるし」 ベロアの上着を皇帝の孫の肩にかけてやりながら切れ長の目の青年が言った。 「このレストランは品格レストラン。もう一つの裏の顔は暗殺レストランヘブン&ヘル」 「そうゆうわけで、ごめんね?」 パァン!
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