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高さ5メートル程の灰色の壁の上に鉄杭が刺さり有刺鉄線が巻きついている。
それがぐるっと広い癖に高さのない建物を囲っている。周りには同じ様な建物とやたらと高い煙突が空に突き刺さって灰色の空を作っているぐらい。兎に角、見える色って言ったら灰色位しかないんだ。まったく狂った場所であることは掛け値なしだ。
あんまり言いたくないけど俺は此処で働いている。青色の作業服が囚人に見えなくもない。建物もそれっぽいしね。
そして遂に忌々しい午後の仕事が始まってしまった。まあ此処に居る時間丸ごと忌々しい訳だが。
俺の仕事って何だったっけ?
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