ー霧ー

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「えっ?」 翔が手に持っているのはわたあめ… 首を捻る和海 「あ~、翔だけずるい!」 『お前も食べたいなら…ほら』 割り箸を渡す 「えっ?」 『食べ放題だ』 「えっと…」 『早く行けよ』 「ほ、ホントに?」 『うん』 「嘘じゃない?」 『うん』 わたあめを食べながら 頷く 「わかった…」 割り箸を持ち、庭に出た燕羽 『クスッ』 それを見つめる紅月 『てか、庭だなんて一言も言ってないのに…』 霧の中で、割り箸を持ち、変なダンスを踊っているようにも見える 『あ~、見えなくなった…』 「白蘭!」 紅月の言葉で、みんなの動きが止まる 「白蘭って誰?」 紅蝶が尋ねる 『白蘭?それは人じゃなくて、庭に咲いてる花だよ』 翔が笑いながら言う それを聞いてまた、 みんなは動きだした 「翔…」 『よかったな、花の名前で』 「えっ?」 燕羽が戻ってきた 「ハァハァ…騙したな?」 『てか、誰が庭に行けと?』 「えっ?」 『庭に何かあるのか?』 「そ、それは…」 『は~ん…もしかして…お前、霧がわたあめになると思ったのか?』 「ま、まさか!」 『ふ~ん…』 「てか、ないじゃん!」 『だから、あそこ』 「えっ?」 キッチンを指差す 「翔、もうしまうぞ~」 『あっ、待って!』 燕羽を連れてキッチンへ さっき、たまたま掃除していたわたあめ機をめざとく翔が見つけた 「燕羽もやるか?」 「うんっ!」 幻月に砂糖を入れてもらい、わたあめを割り箸に絡める 「楽しいっ!」 『俺も!』 「翔様は食べ過ぎです」 和海に止められた 『むぅ…』 そして燕羽はわたあめを持ち、雲雀に翔と同じ事をやった 雲雀は… 迷わずキッチンへ行き、 わたあめをゲットした 「なんで~?」 『騙されるのはお前ぐらいだからだよ』 笑いながら燕羽を見つめて言ったimage=238917315.jpg
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