3085人が本棚に入れています
本棚に追加
/724ページ
「えっ?」
翔が手に持っているのはわたあめ…
首を捻る和海
「あ~、翔だけずるい!」
『お前も食べたいなら…ほら』
割り箸を渡す
「えっ?」
『食べ放題だ』
「えっと…」
『早く行けよ』
「ほ、ホントに?」
『うん』
「嘘じゃない?」
『うん』
わたあめを食べながら
頷く
「わかった…」
割り箸を持ち、庭に出た燕羽
『クスッ』
それを見つめる紅月
『てか、庭だなんて一言も言ってないのに…』
霧の中で、割り箸を持ち、変なダンスを踊っているようにも見える
『あ~、見えなくなった…』
「白蘭!」
紅月の言葉で、みんなの動きが止まる
「白蘭って誰?」
紅蝶が尋ねる
『白蘭?それは人じゃなくて、庭に咲いてる花だよ』
翔が笑いながら言う
それを聞いてまた、
みんなは動きだした
「翔…」
『よかったな、花の名前で』
「えっ?」
燕羽が戻ってきた
「ハァハァ…騙したな?」
『てか、誰が庭に行けと?』
「えっ?」
『庭に何かあるのか?』
「そ、それは…」
『は~ん…もしかして…お前、霧がわたあめになると思ったのか?』
「ま、まさか!」
『ふ~ん…』
「てか、ないじゃん!」
『だから、あそこ』
「えっ?」
キッチンを指差す
「翔、もうしまうぞ~」
『あっ、待って!』
燕羽を連れてキッチンへ
さっき、たまたま掃除していたわたあめ機をめざとく翔が見つけた
「燕羽もやるか?」
「うんっ!」
幻月に砂糖を入れてもらい、わたあめを割り箸に絡める
「楽しいっ!」
『俺も!』
「翔様は食べ過ぎです」
和海に止められた
『むぅ…』
そして燕羽はわたあめを持ち、雲雀に翔と同じ事をやった
雲雀は…
迷わずキッチンへ行き、
わたあめをゲットした
「なんで~?」
『騙されるのはお前ぐらいだからだよ』
笑いながら燕羽を見つめて言った
最初のコメントを投稿しよう!