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あの日から、俺の中から『あいつ』が居なくなった。
今まで散々『あいつ』には悩まされてきたけど、
今は少しだけ、同情している。
俺がずっとそうだったように、
『あいつ』も自分の存在理由を求めていたのかもしれない。
だって、『あいつ』も確かに存在していたのだから。
俺の中に存在していたもう一人の俺。
もしも彼が言ったように、
ずっと内側からその時を待っていたのかも知れないと考えたら、
少しだけ、
胸が痛くなった。
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