花と水と…

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『胡蝶!朝だよ、起きて!』 「……………………」 「…………ぶはっ!!」 『おはよ♪』 「ハァハァ…お前…だから」 『だって、起きないし』 「そのうち死ぬな…俺」 『大丈夫だよ、シャワー浴びてきて』 「ん~、眠っ…」 フラつきながらバスルームにたどり着いた 頭から熱いシャワーを 浴び、目を覚ます 『着替え置いておくからね』 「ああ、サンキュ」 まるで新婚だな(笑) そっか… 俺、あいつに愛してるって言ったのは夢じゃないんだよな そのまま抱きしめたまま 眠ってしまったんだ 着替えを済ませ、リビングへ向かう 『今日は和食にしたよ』 「美味しそうだな」 『いただきます』 「いただきます」 『美味しい?』 「美味しいよ」 『よかった』 嬉しそうに笑う 『今日は何時に帰ってくるの?』 「ん~、今日はホテルのイベントだから6時くらいだな」 『じゃ、何食べたい?』 「俺が戻るまで待ってろ」 『えっ?』 「一人では危ないだろ」 『胡蝶…うん!』 「なるべく早く帰るよ」 『わかった』 「じゃ、行ってきます」 『あっ…』 「ん?」 『ん……』 「クスッ」 (チュ♪) 「行ってきます」 『いってらっしゃい!』 可愛いな… 新婚ってこんな感じなのかな 今から仕事に向かうのに もう帰りたいなんてね 「参ったな」 店から花を車に積み込み、ホテルに向かう 一人で寂しくないかな? 心配で仕方がない…
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