花と水と…

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「セラ、待てよ」 『離せよ!聞いただろ?だから胡蝶は俺に触らないんだろ!』 「違う!」 『違わないよ!』 「ごめん…お前がしてきた事に対しては許せるんだ…生きていく為なら 仕方がないって事も」 『胡蝶…』 「だけど、セラが知らない奴に……ごめん、俺が勝手に嫉妬していただけなんだよ」 『嫉妬…?』 「そうだよ…愛してるから…悔しいんだ」 『胡蝶…』 「だから…」 『俺は、心まで売ったりはしない…』 「セラ…」 『乱れたりもしない… 声も出さない…だって、愛してないから…お金では愛は買えないし売らないよ…』 「ごめん」 『でも…嬉しい』 「帰ろう」 『うん』 「今日は店じまいだ」 『えっ?』 「行くぞ」 『う、うん』 手を繋いで家に帰る 『胡蝶?』 セラを抱き上げ寝室に向かう 「約束は却下だ」 『えっ?』 「今からお前を襲うから」 『胡蝶…』 「ん~、襲うってのはおかしいな…」 『愛し合う…でしょ?』 「そうだな」 セラを押し倒して顔を見つめる 「愛してるよ」 『愛してる』 「泣くな」 『だって…』 瞼にそっとキスをする 頬に鼻に… 「口を閉じてたらキス出来ないよ」 小さく開いた口の中に 舌を入れ、激しく絡ませながら長いキスをする 『んっ…っ』 ゆっくり離した唇を舐めながら、胸元に舌を這わせる 『あっ…っ…』 「お前の乱れた顔を見せて」 『んっ…』 「我慢しないで…声を 聞かせて」 舌を下半身に這わせながら指をゆっくり中に入れる 『ああっ…っ…ダメッ』 「ダメじゃないだろ?」 『んっ…あっっ…ダメッ…じゃない』 「セラ…」 のけ反る体 揺れるピアス そのピアスを激しく揺らす 『ああっ…胡蝶…』 「愛してる…セラ」 『愛してる…愛してる…ああっっ…』 初めてひとつになれた日 一生愛し続けると誓う そしてこれから知る長い苦しみの始まりだった…
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