嫉妬と涙と…

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『胡蝶!朝だよ!…もう』 「………………プハッ!」 『おはよ♪』 「だから…死ぬっての!」 『早くシャワー浴びて来て』 「はいはい」 真実を話したあの日からまた星羅と一緒に暮らし始めた 「眠っ…」 『着替え置いておくね』 「わかった」 髪のしずくをたらしながらリビングへ向かう 『つめたっ!ちょっと』 「ん?」 『また、髪をちゃんと拭かないで…』 「いでで…」 『せっかく綺麗な髪なんだからさ』 髪を拭きながら言う 「お前はいつまで赤い髪のままなの?」 『結構気に入ってるし』 「そっか」 『さっ、食べよう』 「だな」 『今日はパンにしたよ』 「うん」 『やっぱり和食がよかった?』 「いや、星羅はパンが好きだから毎日パンでいいよ」 『胡蝶…』 「よし、いただきます」 『いただきます』 「美味しいよ」 『よかった~』 毎日の会話はここから 始まる 『今日は?』 「花を買い付けに行くから、一緒に行こう」 『いいの?』 「ああ、少し遠いけどな」 『嬉しい!』 「店を始めた時からの 付き合いなんだ」 『そうなんだ』 「花農家だから花しかないぞ」 『うん、胡蝶とならどこでも楽しい』 「そっか」 体の傷も癒えてきた 最近はまたよく笑うようになったな…
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