嫉妬と涙と…

5/7
前へ
/205ページ
次へ
狭いハウスの中で鉢植えを見せた 「これが新種」 「成る程ね」 「いまいち気に入らない?」 「ん~」 新種の紫陽花を見つめながら言う 「綺麗なんだけど、寂しいな」 「まぁね…また頑張ってみるよ」 「悪いな」 「気にしないで」 「じゃ、行こう」 「待って!」 手首を掴まれた 「どうした?」 「さっきの話…ホント?」 「星羅の事か?」 「うん」 「あいつもしょうがないな…」 「違うの?」 「いや、ホントだよ」 「だって、胡蝶にそんな趣味は…」 「全くなかったね」 「じゃ、どうして」 「出会ってしまったから」 「そう」 「ちょっ!何?」 突然だきついてきた 「今までは見てるだけでいいと思ってた…胡蝶に話せばきっと、軽蔑されると思っていたから…」 「えっ?」 「それなのに…どうしてだよ…」 「ごめん…あっ、やめろ」 首筋にキスマークを つけられた 「お前…」 「悔しいじゃない」 そう言って先に行って しまった 「参ったな…」 何て言えばいいんだ… いきなりつけられましたって? でも、言うしかないな 星羅の怒った顔が 目に浮かぶ…
/205ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3950人が本棚に入れています
本棚に追加