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『帰れよ!』
「なっ!」
『胡蝶が怪我してたら、お前も同じ目にあわせるからな』
「星羅、大丈夫だよ」
『だって…』
「わかったろ?もう二度と来るな」
「来るわよ!私がそんなガキに負けるなんて思えない」
「いい加減にしろ」
「ぶち壊してやる…」
「出来るものならやってみろ」
「やってやるわよ!
せいぜい楽しみに待ってなさい」
「行こう」
『うん』
無視して店に入る
(ガシャン…ガシャン)
『胡蝶の大切に育てた花が』
「もう無視しろ」
目の前で鉢植えが壊されていく
これも代償なのか?
プライドが高い女だな
そしてズルい
抵抗しないものに
当たり散らすなんて
「覚えていなさい!」
気が済んだのか、
ようやく帰って行った
『新しい鉢を持ってくる』
「可哀相にな…今すぐ
植え替えてやるから」
星羅と二人で新しい鉢に植え替える
「これで大丈夫だろ」
『うん…あっ、胡蝶血が出てる』
「大丈夫」
『駄目だよ、ばい菌が入ったらどうするの?』
星羅は薬箱を持って来て、手当をしてくれた……
のか?
「あの…星羅…」
『ん?』
「えっと…傷はそこじゃないみたい」
『嘘?』
顔を近付けて見る
『あっ…ごめん』
「いいよ」
そんな星羅が可愛くて
思わず抱きしめた
「もう、店は閉めよう」
『えっ?』
「ね?」
『うん』
店のシャッターを閉め
床に押し倒した
星羅の作っていた花束から花びらが床に落ちる
「花びらの絨毯だね」
『そして花の香り』
好きな花達の中で
星羅と愛し合う
『胡蝶…もっと…』
「わかってるよ」
激しく求める星羅
それに答える俺
星羅がいれば耐えられる
二人なら辛くても大丈夫だと信じたい
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