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「つまんねぇの」
ぼそりとつぶやいた。
「あ?何が?」
浩次が聞き返してくる。
ぐっと両手を上にして伸びをし、それから手を前にして反動で起き上がる。
そしてため息をついて答えた。
「こうちゃん、ゆうちゃんって言い合う様な昔からさ、一緒にコンビ組んでたんだぜ?
それが、高校では別だからよ。
おまえと一緒だったらつまんねぇ学校も楽しくなんのにな」
浩次は軽く俺をどついてから
「じゃぁ、おまえが俺の高校にくればよかったじゃん」
とさらりと言う。
「ばかいえ、いっけかよ。
んな進学校に。
それこそ、つまんねぇ学校生活がさらにつまんなくなるじゃねぇか!
おまえが俺んとこの学校くればよかったのに」
ふいっと浩次から視線をずらし顔を横にする。
浩次の苦笑いが耳に届いた。
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