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薄暗い路地にはほとんど町民は通らない。
昼は賑やかとは言い難いが、人通りはそれなりにある方である。
しかし、今日は5、6人の男達が歩いていた。
そのほかには、2、3人ぐらいで物陰に隠れている輩もいる。
橋の下にも数人、息を潜めていた。
「そろそろだな…」
「そうですね…」
小声で話しを交わしていると、近くから騒ぎ声が闇夜に響いた。
それを聞くと息を殺し、一斉に刀を抜いた。
「いいか、来たら真っ先に桂を討ち取れ」
緊張感が漂う…
数人が息を切らしながら橋へと向かって来る。
橋を渡ろうとした瞬間を狙い、前方、後方と橋の下から飛び出し囲んだ。
「待ってたぞ、桂」
「待ち伏せか」
桂達が刀を抜こうとした瞬間、一斉に襲った。
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