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「友也くんが八神くんを好きなのは十分、分かってます。でも...私は友也くんが好きなんです」
突然の琢磨からの告白に友也は耳まで真っ赤にさせた。
生まれて初めて告白され、どうしていいか分からず戸惑うばかりで上手い言葉も出てこない。
パニック寸前で「あの...その」を繰り返し、目を泳がせていれば、暖かい大きな手が、ふわりと降りてくる。
「困らせるつもりは、ありません」
「琢磨さん...」
「そんな顔しないで....襲いたくなるでしょう?」
「っ....」
襲いたくなると言う言葉に友也はカァッと頬を上気させ口を噤む。
何だか恥ずかしくて必死に睨み上げ「変な事、言わないで!」と咎め、胸を叩けば琢磨は「ごめんなさい」と小さく謝った。
琢磨にそんな事を言われても怖いとは思わず、嫌な感じもしない。逆に何故だか胸が高鳴る感じを覚え、戸惑う。
友也は僅かに俯くと、おずおずと琢磨を呼んだ。
「何ですか?」
「俺....リーダー好きだけど...琢磨さんの事...結構、好きだよ」
「本当ですか?それは嬉しいですね」
酔っていた時と同じ事を言う友也に、ほんの少し困りながらも、その言葉が嬉しくて、琢磨は目を細めると照れ臭そうに小さく笑う。
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