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少し落ち着いて、体を起こす。
「すっきりした??はい、どーぞ」
横から水が差し出される。
「どうも……」
さっきは切羽詰まってたから何も思わなかったけど。
(自分じゃよくわからないけど)他人の家に上がり込んで、挙げ句の果てにゲーゲー吐いて。
恥ず………(汗)
水を飲み干して、改めてお礼を言うために向き直った。
「あ、あの。俺どうして此処にいるかいまいちわかんないんですけど、色々すみません。それで、」
男がこちらを振り向く。
…顔がない。
フリーズしてしまう俺。
愛想笑いが引きつる。
なんで顔がないんだ、こいつ。
『千と千尋の髪隠し』の『髪なし』か?!
こっちは仮面(っぽいの)も被ってないけど。
黒頭巾だし。
話せるみたいだし。
とかなんとか色々なことを考えていたら、そいつが話し掛けてきた。
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