忘れさられし世界

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私は、先ほど異変を感じた場所へと向かう。 だが、そこにあるのは、ただの壁である。 触ってみても、何らおかしい所はない。 気のせいだったのかしら……。 そう思って、その場を離れようとした時…… 「えっ……」 次は何も無い場所で転んでしまった。 先に言っておくが、私はドジッ娘などではない。 他人と比べて、少し運動音痴なだけで…… またもや眼鏡を落としてしまう。 勘弁して欲しい。 次は潰してしまわないようにと、眼鏡をの気配を探る。 「………?」 容易に眼鏡を見つけることは出来たのだが、やはりそ異様な場所だった。 「もしかして!?」 私は、あることに気付き、それを試してみることにした。 「――キャンセル」 見事にそれは的中した。 解除魔法を唱えると壁が消え去り、通路が出現する。 簡単なことだった。 そこには結界が張られていた。 しかも、かなり意識を集中させなければ見破ることの出来ない結界。 禁書庫に、しかもそんな場所に結界が張られているなんて…… 何かとてつもなく危険な臭いがしたが、私は好奇心に勝つことは出来ず、その通路へと入っていった。
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