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小さい頃から図書館に行っては朝から晩まで入り浸り、書物に囲まれて暮らす生活をしていた。
別に寂しくは無かった。
同じくらいの歳の子供たちは、外で走り回っているが、私は部屋の中で本を読んで一日を過ごしている。
ただ、それだけのこと。
寂しくなったとしても草木や幻獣たちと話をすればいい。
人と交わることはないが、十分に満足のいく生活を送っていた。
そして、そんな私に幸せな人生を一変させる事件が起こった。
そう、それは私がいつものように図書館にいた時のこと。
その日も私は朝から図書館にいた。
授業に出ることはなくても、教師たちは一切文句をつけてこなかった。
試験になると毎回のように満点をとり、賢者の称号を持つ私には、授業に出る必要ないと判断しているのだろう。
いや、皆から嫌われている私などいない方が都合がいいというだけかも知れないけど。
この図書館には私が一生をかけても読み切れない程の書物が並んでいた。
学術、魔術、宗教。
細かく分けると、その種類は千を越え、全ての本棚を見て回ろうとすると半日はかかってしまう。
そんな巨大な建物であった。
私は、ボサボサの黒髪を気にすることもなく最近、興味を持ち始めた禁書庫の『召喚術』の棚を見ていたら……
足元に積み上げられていた本に気付かずド派手転んでしまった。
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