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そんな俺に
「おはよう。」
それだけ言うとサヤは歩き続ける。
俺は駆け足でサヤの隣に行き、サヤと一緒に歩いた。
「何か用?」
「別に。ただ俺もこっち側だから。」
そう言って黙って歩き続ける。
本当にこいつは素っ気ない。いつからかな?こんなのになったのは…
確か中学になってからだ。理由はよく分からないけど…
「なぁサヤ。お前いつもこんな早いの?」
そう聞いた俺を見て、サヤはダルそうに答えた。
「昨日宿題終わらなかったから。だから、今日は早く学校行って宿題終わらせるの!」
そう言ってまた前を向くサヤ。
ていうかご機嫌斜めな様子。朝早いからか?そう思いながら俺はサヤを笑わせようと冗談を言った。
「そんな宿題ばっかじゃ疲れるだろ?この際パーッと遊べばいいんじゃね?たまにはハメ外せよ♪」
そう言った俺をサヤはキッと睨みつけると
「私とあんたは違うの!ていうか、急いでるからじゃあね!」
そう言ってサヤは足早に去って行った。
俺はちぇ!と言って軽くため息をついた。
「昔はこんなんじゃ…」
そう言って、俺とサヤが出会った時のことを思い出した。
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