出会い

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確か出会ったのはお互い三歳ぐらいの頃か。 俺が近所の公園に一人で遊びに行くと、一人だけ先客がいた。 それがサヤだ。 サヤは寂しそうに、ブランコに独りで乗ってた。キーコ、キーコと小さく金属が擦れる音が聞こえてたんだ。 今でもはっきり思い出せる。 そんなサヤを見て俺は隣のブランコに腰を下ろした。 「君独りなの?」 俺がそう聞くとサヤは黙って頷いた。 そんなサヤに俺はニコッと笑い掛けると 「じゃあ、一緒に遊ぼ♪」 と言った。その言葉を聞いたサヤは凄く嬉しそうな顔をして、うん♪と言って笑ったんだ。 やっぱり一人で遊ぶより二人で遊んだ方が楽しくて、時間はあっという間に過ぎた。 気づけば周りは薄暗くなっていた。 それに気づいたサヤは急にわっと泣き出した。 「どうしたの?」 俺がそう聞くと、サヤは泣きながら 「夕方の間に、帰って来なさい。ってママとパパに言われたの。叱られちゃうよ。」 と言った。何だかそんなサヤを見てると、俺はとてもサヤがかわいそうに思って 「んじゃ、俺も一緒に行って叱られてあげる。そっちの方が怖くないでしょ?」 と言うと、サヤは黙って頷いた。俺はまたサヤにニコッと笑い掛けて、大丈夫!と言うとサヤの名前が気になって名前を聞いた。 「ねえ、君名前は?」 「紗香…」 「ん~覚えられない!サヤって呼んでいい?」 「いいよ。私はなんて呼べばいいの?」 「海斗。」 俺はそう言うと、サヤの手を掴んだ。そして、早く行こっ。と言うとサヤは黙ってついてきてくれた。
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