落ちこぼれの救世主

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ジン「ちくしょう!!朧の奴、好き放題言ってくれやがって」 先ほどの口論をまだ引きずっているジンはかなり荒れていた ナミ「もぉ、ひどいよぉ!!ジンのせいで私まで怒られちゃってさぁ!!」 ナミもまた、ジンの勝手な行動で自分までとばっちりを受けたことに対して怒りを露わにしていた キース「まぁまぁ、二人とも落ち着けって」 荒れてる二人をなだめるように話すキース ナミ、ジン、キースの三人は同じ時期にこのルーヴェル王国に入隊した同期の仲であった ナミ「でもさぁ?、なんでそんなにアルベスを入隊させたいわけ?」 率直な疑問を投げかける キース「そうそう、俺も気になってたんだよね」 教えろと言わんばかりにジンの顔を見つめる ジン「だってよ・・・俺んとこの九番隊はさ、毎年毎年滑り止めで受けてさ、他の隊に落っこちたから仕方なく入隊してる奴らばっかなんだぜ?」 普段心の中にしまっている不満を爆発させる ジン「そんなんじゃ、隊の士気なんてあがんねぇだろ、このままじゃいつまで経ってもお荷物軍団のままだぜ?せめてアルベス位の凄い奴を入隊させて隊のイメージアップを計らにゃやってらんねぇよ」 キース「確かに、お前んとこはいまだに雑用しかやってねぇかんな・・・そんぐらいしなきゃ隊を維持するのも難しいのか」 思いの外、深刻な悩みだったので真剣な表情で話すキース ナミ「たしかに・・・私のところも同じ様なものだしねぇ、ほんっと困っちゃうなぁ」 ナミが束ねる八番隊もあまり人気が無く実力も下から二番目位である キース「でも、お前等の所の副隊長はルーヴェル王国の中でもトップクラスだろ?うまいことやればイメージアップできんじゃねぇの?」 八番隊と九番隊の副隊長は他の隊の副隊長と比べると飛び抜けて優秀だった ジン「う~ん・・・隼人はなぁ・・・」 ナミ「ミーシャかぁ・・・どうだろうなぁ・・・」 二人共あまり乗り気でない様子 キース「?、なんか不味いことでもあるのか?」 ジン「いや、あいつはメッチャ優等生だから問題無いけどさ・・・ただ、優等生だからこそこんな邪道を承認してくれるかと・・」 ナミ「私もぉ・・・そこが問題なのよねぇ」 隊長の威厳が全く感じられない キース「なっ、情けねぇ」 二人の様子に苦笑いを浮かべるしかなかった・・・
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