3人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
その頃、レイヴァンは駅の近くの宿の2階の部屋で電気も点けず、小さなベランダで夜風に当たっていた。
レイヴァンの黒髪はシャワーを浴びた後なのかしっとりと濡れていた。
コートや魔法銃やナイフや鞘等は無造作にベッドの上に置かれていた。
「久しぶりに穏やかな夜だな…」
レイヴァンはそう呟くと、窓を開け放したままベッドに座り魔法銃とナイフを側に寄せると、魔法銃を分解し始めた。
リボルバーから魔法装填器具を取り外した後、丁寧に掃除を始めた。
レイヴァンの魔法銃は一回り大きく傷一つ付いていなかった。
それもその筈、オリハルコンを特別な魔力で特殊加工し、更に強化させた金属を使っているからだ。
だが、特殊加工している分、質量は5キロと重い銃だった。
魔力銃の掃除を終えると、サバイバルナイフを抜くと柄も黒いグリップなのだが、刃も妖しく黒い魔法銃に使われている金属だった。
やはり、質量は2キロと重いがレイヴァンにはこの重みがしっくり来ていた。
「さて…寝るか」
レイヴァンは魔法銃やナイフを頭元の棚に置き、ロングコートと鞘はベッドの上に並べた。
一段落着くと、レイヴァンはベッドに潜り込み深い眠りに付いた。
最初のコメントを投稿しよう!