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レイヴァンはコートのポケットの中で衰弱していくブラッドを見るに見かねて、少女を部屋に置いたまま部屋を出て傷薬と包帯を探し始めた。
リビングに出ると至るところに戸棚が置かれていた。
(元々薬屋なら傷薬と包帯の1つや2つあると思うが…)
レイヴァンはすぐ側に置かれていた戸棚を開けようとしたが鍵が掛かっており開かなかったが、開けようとした勢いで写真スタンドが落ちてきたのをギリギリで受け取った。
「ふぅ…」
写真スタンドを棚の上に戻そうとした時に写真が視界に入った。
(幸せそうな家族だな…)
その写真には、父親らしき男性と母親らしき女性の間に二人の姉妹が居たが…
家族全員が青空をバックで満面の笑顔だった。
「何を…見てるんですか?」
レイヴァンは驚いたのか写真スタンドをすぐに元に戻した。
「すまない…
詮索を入れるつもりは無かったんだが、傷薬と包帯を借りたくてな…」
「傷薬と…包帯ですか?」
レイヴァンはコートのポケットからブラッドを出し少女に見せた。
「さっきの男の銃弾に不運にも当たったらしくてな…」
「えっ?あのブラッドが!?」
少女は少し困惑していた…
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