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陽が真上に来た頃…
シュナリアとレイヴァンは、亡くなったシュナリアの姉・シェリルを家の近くの丘の上に埋め墓を立てていた。
シュナリアは姉の埋められた墓に手を合わせた後、立ち上がり衣服に付いた土や泥を手で祓った。
「レイヴァン…ありがとうございました」
シュナリアの目は迷いのない真っ直ぐな目をしてレイヴァンにお礼を言った。
「いや…ブラッドに手厚い治療をしてくるたしな…
ささやかなお返しだ…」
「それでも…お姉ちゃんのお墓を作るの手伝ってくれたから…
あっ私…これから出掛けるんですけど…」
レイヴァンは気を利かせてかスコップをシュナリアに渡した。
「あぁ…そろそろ俺も情報集めに出向かなければならない」
「そうですか…
本当に…ありがとうございました」
レイヴァンはシュナリアに背を向け、丘を下っていた。
「レイヴァン!」
レイヴァンは呼ぶ声に気がつき振り返るとシュナリアが手を振っていた。
「さようなら!」
レイヴァンは軽く手を上げシュナリアに返事を返すと、また丘を下りっていった。
シュナリアからレイヴァンが見えなくなる頃…
シュナリアは涙を流していた。
「――お姉ちゃん……ブラック・アイスは私が壊滅させて見せるから…」
涙と共に新たな決意を心に抱いていた…
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