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敵はI16とSB2の戦爆連合、およそ70と看とった板橋は無線で短く、「二二飛はSB2へ迎え
」
敵機も合図を待って居たかのように、二手に分かれ向かってくる。擦れ違い様にお互い機銃を射つが、命中弾は得られなかったようだ。
引き起こしを架け上昇に移る。
僚機の瀬古曹長も難無く着いてきている。
5000で水平飛行に戻ると空戦域が見渡せた。乱戦に成っている。
早くも2.3機が黒い尾を引いて、墜ちて行く敵か味方は解らない。素早く敵機に狙いを付け降下を架ける。
敵は気付いて居ないようだ、みるみる照準環に膨れ上がる。
把握を引く、太い二条の火線が胴体と翼の付け根に吸い込まれて行く。
突然、胴体から翼が折れるように飛び散る。片翼を失った敵機はキリモミで墜ちて行く。瀬古曹長と位置を変え、二番機の位置に付く間もなく瀬古曹長が射つ、キャノピーの硝子が飛び散る。
操縦士を直撃したのか敵機は火も煙りも無く墜ちて行く。
周りを見ると味方機ばかりだ。
瀬古曹長から無線が入る
「粗方固唾きました、残りは逃げたようですみんなを集めましょう板橋大尉」
集合させて損害を聞くと一機損失もなかったようだ。
こちらの戦果は44機、ワンサイドゲームだ、初陣には出来すぎた内容だ。
満州里の基地に引き上げる。
ハルハ川を渡ったソ連軍襲い架ったのは、九七式襲撃機である。
初めは復座を考えていたが、単座に変えた機だ。
九七式戦と同じエンジンを2発積み、機首に35ミリ砲一門、20ミリ砲二門の重武装だ。
鷲が獲物を見つけた時の様に次々に襲っては35ミリ砲を浴びせて行く。
腹に響く重い音と共に吐き出される、35ミリ弾はミシン目の様にBT戦車に穴をウガッテ、擱座為せて行く。
上空援護無い敵部隊は九七式襲撃機にとって、只の狩場同然と成っていた。
渡河した、戦車 装甲車 トラック総てが黒煙を上げて居る様に見える。
華々しい戦果で九七式襲撃機も初陣を飾った。
初戦はこれで、ソ連軍の出鼻をくじいた。
次も同じ事をするだけだ。
満州油田は、何が難でも守らなくては成らない。
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