330人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんだよ、出番無しかよ。」
「益子軍曹そう気を落とさないでください。まだ、出番は有りますよ。こんなこと言うのも変ですけど、始まったばかりです。」
「でも、これで見てみろよ。飛行隊の奴ら一つ残さず片付けて行きやがった。」
「BTだけで54両も、これは残って無いかも。大隊一個分撃破したんじゃ..」
「おい、そうだろう。少しは残しとけってもんだろう。九七式改の出番ぐらいよ。」
「ソ連軍も戦車隊が一個大隊しか無いってことないですよ。」
「でもよ、この調子で飛行隊の奴らが撃破してたらと、考えると出番無いぞ。」
「高見の見物と行きましょう。」
「出来るか、穴蔵に入ってんだそ。」
「・・・・・」
「参謀長!」
「なんだ?辻参謀」
「ソ連軍の補給を断つために、アフレーモフ鉄橋の破壊を具進します。」
アフレーモフ鉄橋。
ソ連満州国境にある漠河より北西110キロにある、シベリア鉄道の鉄橋である。
「アフレーモフ鉄橋を落とす事ができれば、ブラゴゥェシチェンスク。・ハバロフスク・ウラジオストックへの補給を断つ事ができます。これで、満州北東部への圧力を減らせます。」
「作戦には、何を使うのかね。」
「試作重爆撃機を使いたいと」
「まだ、機数が揃って無いだろう。」
「増加試作があると、聞いてます。あれなら護衛戦闘機が要りません。」
「うむ。」
「満州里方面にソ連軍を集められれば、叩き易くなります。今日の航空戦を看れば、我が軍に有利に働くと考えます。」
「我も集中、彼も集中か。補給線の長さでは有利に働くかも知れん、どのみちシベリア鉄道は叩かねば成らんからな。」
「それでは。」
「うむ、やって損は無いだろう。」
「直ぐに掛ります。」
アフレーモフ鉄橋への爆撃は明後日に決定した。
新設成ったばかりの、第一戦略爆撃機隊。
最初のコメントを投稿しよう!