第二章 剣鬼到来
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「う……ぐ……」 雫は太刀を構えたまま、顔をしかめて唸り声を上げる。 「兄様!!」 椿姫が雫に駆け寄ろうとするのを私は前に立ち塞がって止める。 自分の服のすそをギュッと掴む。 椿姫がじっと自分を睨んでいる気がするが、今は御身の身の安全が先だ。 「ぐ……う……」 雫は一歩一歩後ろに退いていく。 そして、駆け出して闇の中へと消えた。 いったい何処へ行ってしまったのだ……
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