第二章 剣鬼到来

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わたしは振り返ってしゃがみ、椿姫と同じ目線になって彼女を見る。 別に彼女を責める気は無い。 涙ぐむ姫君を慰めたいと考えているのだが、姫君は何時までも泣き続けているのでわたしは慌ててるしか出来ない。 「黎明殿ーー!!」 後ろから叫びながら駆けて来る東宮様。 何故此処が分かったのか…… 東宮様が合流後、何とか椿姫を慰める事に成功し、泣き疲れ眠ってしまった姫君を私が背負い家まで歩いて送る事にした。 帰り道、姫君は寝言で何度も「兄様……」と呟いていた。 相当、姫君は兄である雫が好きなのだな……
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