第二章 剣鬼到来

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その日の夜、こっそりと家を抜け出し、鳥辺野へ急ぐ。 まあ、知ってるかもしれないが今、そこは問題ではないので放っておこう。 「な!?」 門の前で闇色の衣を被り、待っていたのは東宮様。 いったい何故此処に……というよりいったいどうやって抜け出してきたのですかあなたは…… わたしが頭を抱えて困った顔をしていると、ニコニコしながら近づいてくる東宮様。 「待ってましたよ。黎明」 この人はずっと待っていたのか…… 「何故……此処に。いえ、どうやって此処まで来たのですか?」 その質問には、ニコニコしたままで結局答えてくれなかった。 秘密か……問題にはならないからまあ良いか。
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