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二人の足では結構時間はかかるが、決していけない距離ではない。
月が沈む前には鳥辺野に着く事が出来た。
「……気味が悪いですね」
「……だな」
此処は亡者が住まう土地。
なれば、生者が住まう土地と雰囲気が違うのは道理。
確かに気味の悪い場所には違いないがな……
「此処に……雫が……いるんでしょうか……?」
「……多分な」
夢に出てきた場所は此処であったのだ。
出てきてもらわなければ困る。
無事でいてくれ……雫……
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