第三章 心とは

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離れたとはいえ、雫をまだ支配下に置いてるらしい怨霊は、しきりにその手を伸ばして傷口に触れようとしてくる。 太刀が刺さったままの傷口を触られたらそれはもう激痛が走るだろう。 しかし、この距離で接触が逃れられる訳も無く、ほんの僅か指先が触れるだけで体中に激痛が走る。 俺はそれに顔を歪める。 それでも逃げる訳にはいかないからな。 「……天へと帰れ!!」 最後の気力振り絞って力の全てを女性の怨霊にぶつける。 これで……終わってくれないとこっちがやばいな……
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