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部屋に入った黄玉様は俺に一礼した後、その場に座り、俺もその後に続いて座る。
「いきなり押しかけてしまってすいません」
申し訳無さそうに語る黄玉様に俺は言葉を濁す事しか出来ない。
俺は黄玉様に速く本題に入ってくれと言う。
「そうでしたね。では、僕があなたに頼みたい事は……」
そこで言葉が途切れて、俺はこくりと喉を鳴らして、唾を飲む。
その時間はとても長かったのかもしれないし、本当は短かったのかもしれない。
黄玉様はただ一言、俺にこう告げる。
「僕の家庭教師になって欲しいんです」
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