第二十三幕

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当然秋はそのまま車に乗り込む。 血の匂いが染み付いたコートを脱いで後部座席に投げた。 秋は血の匂いは嫌いじゃなかった。 「幼馴染みか…。」 秋は車を走らせながら呟いた。 『にーちゃんは、季節の中で一番何が好き?』 『俺は春だな。』 『お前には聞いてない!』 『ハハハ。俺は夏だなぁ…。』 『俺、秋が好きだ!』 『みんなバラバラだな。』 『冬がいないな…。』 『冬が好きな奴見つけなきゃ!』 『そうだな…。』 『面倒くせぇ!』 『お前うるせぇ!』 『ハハハ…。』 「クソッ!」 秋は車の中で叫んだ。
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