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竜二のおふざけに振り回され疲れ果てた渉はいつの間にかベットで寝ていた
ふと夜中に目が覚めた
渉
「いつの間に寝てたんだ・・・」
時計を見ると夜中の3時を過ぎる所だった
早めに寝入ってしまったせいか眠気は無く暗い部屋でぼーっとしていた
すると見事な満月を描きはっきりと月が見える
渉
「月が綺麗だから散歩でもしにいくか」
夜中帰りのサラリーマンなどがこちらをじろじろ見ている
不審者と間違われるのもあれなので渉は公園に行く事に
公園につくとベンチに座り夜空を見上げる
夜の公園は生温い風が吹き心地よかった
渉がふと前を見ると
ブランコに一冊の本が置いてあった
どうせ子供の置き忘れだろうと思いまた夜空を見上げる
しかしなぜかあの本が気になってしょうがない
渉は重い足を動かしブランコに向かった
ブランコにつくといつの間にか心地よかった風が止む
怖いくらい物静かな中
ブランコの上にある本が突如光だした
渉はその光出した本に手を伸ばし、安全を確認すると開こうとした瞬間・・・
少女
「だめっ!!」
渉は驚いて本を落としてしまった
少女
「その本に触れないで!」
勢い走ってきて本を拾う少女
渉は何がなんだかわからずやっと我に帰る
渉
「本に触れるなってどゆことだよ?」
少女
「これは私の所有物です、人の物に勝手に触らないで」
渉
「お前の所有物って・・・それブランコの上に置いてあったぞ」
少女
「私が忘れていった、やっと見つけた・・・」
少女が泣きそうになる
そんな時雲で隠されていた月が顔を出し地上を照らし出した
少女の姿がよく見える様になり
渉は見取れてしまった
やや小柄な身長に
背丈ほどある長い黒髪の髪
白く小さな震える手で本をしっかり抱いていた
渉
「お前の持ってるその本ってそんなに大事な物なのか?」
少女
「・・・」
渉
「無視するなよ・・・」
少女
「・・・」
渉
「お前の持ってるその本さっき一瞬光ったんだがなんかのおもちゃか?」
少女
「お前じゃない・・・」
渉
「ん、何?」
少女
「私はお前じゃないです!」
渉
「いやだって名前とか知らないし・・・」
茜
「茜・・・」
渉
「え?」
茜
「朝下 茜と言います」
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