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渉
「朝下 茜か・・・」
何よ と言いたそうな顔で見る茜の瞳から目を離せられずにいると茜が口を開いた
茜
「君は?」
渉
「ん?」
最初は自分に全く興味を持たなかった彼女が自分から口を開くとは思っていなかった
茜
「ん?じゃなくて名前・・・、一応本を見つけてくれたみたいだし・・・。」
渉
「あぁ、平田 渉だよ」
茜
「そう、ありがとう平田君」
渉
「平田君ってなんか聞き慣れないな・・・」
茜
「だって今さっき出会ったばかりだしいきなり呼び捨てもどうかと思いますよ」
(敬語だったりタメ口だったり、他人と話すの慣れてないのかな)
きっとこれを言ったら貴方には関係の無い事とか言われそうだからやめておいた
茜
「それじゃ私はもう行くね、もう会う事は無いでしょうけど・・・本見つけてくれてありがと」
少し恥ずかしそうに言うと彼女はすぐに走り去って行った
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